中途半端な理系感が嫌だ!

1999年4月、高校3年生になった私は田舎の進学校でも何でもない高校の理系コースにいた。数学や理科が得意で英語が大嫌いという、どこにでもいる理系の高校生だった。進研模試で数学の偏差値は70、英語や国語は55ぐらいだったと思う。はっきり言って、数学以外は全く見込みのない成績だった。

そんな私に転機が訪れた。大学は理系と決めていたのに、突然、経済学に強い興味が湧いたのだ。経済学部だと文系、数学の範囲はⅠAⅡBまでとなり、学校で学習している最中だったⅢCは必要なかった。

本当にこの選択でいいのか?多少は悩んだが行きたいと思った大学への憧れは強く、5月に文転を決めた。そこから大学合格まで長い道のりになったのだが、それはまた別の機会にしたい。

結局、39歳になった今でもこのときの文転を引きずっている。別に人生の選択に失敗したとは言わない、もうそんな年齢すら過ぎてしまったほどおっさんになった。ただ、あのときに数学ⅢCをちゃんと勉強しなかったという後悔が残っているのだ。もし、あのとき文転せず理系のままだったら、この気持ち悪い中途半端な理系感はなかったのではないか?憧れの大学へ進学したというのに、自分でも整理のつかない「やらなかった」という気持ちだけが強く残ってしまったのだ。

大学受験から20年がたった。さすがにもう忘れたい、いや、忘れなくてはならない、むしろ忘れさせてください。40歳という節目となる今年、そんな理系への憧れ、数学ⅢCへの思いを消化したいと思い立った。

目標は高校生の頃に憧れたあの雑誌「月間大学への数学」を購読すること。もちろん、ただ買うだけでは意味がない。ちゃんと雑誌をこなした上で「学コン」に参加したい。そしてあわよくば自分の名前を載せてみたい。高校生の雑誌に四十路のおっさんが突撃するのもどうかと自分でも思うが、チャレンジ精神だけは若く保ちたい。

2021年の4月号から一年間チャレンジしようと考えている。その前段階として、1月~3月の間にすっかり忘れてしまった高校数学の復習をしよう思う。厳密に言うと、ⅠAⅡBは復習だが、ⅢCは新規履修なので基本的な参考書を使う予定。

一年間、頑張ってみたい。